鉄の中毒症状:(第一期)嘔吐・下痢・腹痛・眠気・意識消失・痙攣
(第二期)見せ掛けの症状改善
(第三期)重度の低血圧・出血・肝不全・痙攣・錯乱・昏睡
(第四期)胃腸の狭窄→閉塞・激しい嘔吐や腹痛・肝硬変

鉄分はもちろん大切な物質なんですが、例えば多量にサプリメントで
鉄を補給しすぎた場合に鉄中毒を起こしてしまう事があります。

「ビタミン+鉄分」のようなサプリメントの場合は、過剰に摂取しても
なかなか鉄中毒にはなりにくいようですが、純粋な鉄サプリメントを
使用した場合、中毒になりやすいと言われています。

体の中には、トランスフェリンと言う、鉄の保護者が居るのですが、
余計に取りすぎた鉄分は、この保護者に捕らえられて、勝手な事が
出来ないようにしっかりと見張られます。

しかし、トランスフェリンの能力以上に鉄分が侵入してくると、
好き勝手する鉄が増えてきて、細胞を傷つけ回ってしまう事になるのです。

しかも、体は元々、鉄分の排出をあまり得意としていません。
外にも捨てられず、管理するものも居なく、ひたすら傷つけられる。
その為、鉄中毒が起こると最悪の場合は死につながる悪循環が始まります。

さて、いよいよ鉄中毒が始まると、まずは第一期として摂取後6時間以内に
嘔吐や下痢、腹痛などの胃腸症状と痙攣などの神経症状が現れます。

その後、第二期ではいったん症状が回復したように見えますが、
あっという間に第三期に突入。
この時点で大体摂取後6時間~48時間くらいが経過。

第三期では重度の低血圧と、進んでしまった肝臓の障害、
更には神経症状も痙攣・錯乱・昏睡など重篤な状態に。

最後に第四期、摂取後2~6週間では、胃や腸の傷ついた跡の部分に
狭窄が起こり、場合によっては閉塞、肝臓にも重度な爪あとを残します。

当然、この第一期~第四期の、どこでも命を落とす可能性があります。

ペットに起こる鉄中毒は、大体が飼い主さんの鉄分サプリメントを
盗み食いすることによって起こります。
ペットの手の届かない所へ・・・は基本ですね。

 

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